当園では出荷できない傷ものリンゴは各方面に寄付しています。その一つに保育園があります。以前保育園の方より次のようなお話をお聴きしました。園では給食の食材費を抑えるため、普段園児たちにはオレンジやバナナなど安価な輸入フルーツを提供している。このため地元で穫れる桃や梨、リンゴは給食メニューとしてはあまり提供できていないと聞き、地元に住んでいる子供たちの中には地元フルーツを食していない実態があることに驚かされました。一方当園では出荷できない傷ものは、従来畑の肥料か、自家消費又は加工品に回していました。こうした当園の実情を保育園の方に話したところ、傷ものを引き取ってくださることになり、以後5年間寄付が続いています。保育園ではアップルパイやコンポートなどに加工して出されているそうです。
さて、昨年まで保育園の方が当園までリンゴを取りに来てくださっていたのですが、今年は初めて当園が保育園にリンゴを届けに出向くことになりました、降雨の中、保育園の園庭にリンゴを積んだ車を乗り入れていくと保育園児が皆でお出迎え、保育士さんたちは手分けしてリンゴの荷降ろしを手伝ってくださいました。そして帰り際、園児たちが「たくさんのリンゴをありがとうございます。皆で美味しく頂きます」一斉に大きな声でお礼のあいさつをしてくれました。そのあいさつに感激のあまり涙ぐんでしまいました。続けてきてよかったと思えました。
これからも地元の子供たちの為に地元のフルーツをできるだけ提供していこうと新たな気持ちになりました。